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2008年02月09日

ミステリと人間・時間・空間

ミステリ作家の芦辺拓先生のお話を聞いた。

僕はミステリはあまり読まない人間なのだが、芦辺先生の作品では「時の密室」が面白かった。九条/西九条というおそろしく穴場的な地域を舞台に、明治・昭和・平成の三時代を描くという、大阪への愛がひしひしと伝わってくる作品である。

ミステリを書く時の「秘伝」なるものを教えていただいた。

「人間・時間・空間をうまく絡み合わせることです。空間のトリックを使って時間の壁を越える。人間のトリックを使って空間の壁を破る」

実際の所、これは芦辺先生ならではの視点ではないか。人間・時間・空間の組み合わせをかなり意識して書かれている気がする。

とにかく膨大な資料をもとにして執筆されているように思うので、資料集めには時間を掛けられるのですかと聞いてみると、かつて読売新聞大阪本社の校閲部に勤められていた頃、明け方に仕事が終わるとそのまま中之島の中央図書館に行き、持ち金すべて使って資料をコピーしまくるという生活を送られていたそうだ。

「でも、最近はインターネットで調べるという悪しき習慣がついてしまいましたけどね」

「なぜネットで調べるのが悪しき習慣なのですか」

「理由は簡単で、皆が知ってる情報には価値が無いから」

作家的に見るとそういうことになるらしい。

Posted by taro at 2008年02月09日 23:08

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