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2007年02月22日
サイエンスカフェします
今週の土曜日、東京の恵比寿ガーデンルームにて、関わっているプロジェクトの成果報告会が行われるのですが、いつものようなデモとポスター発表だけを行っても面白くないということで、最近流行りのサイエンスカフェの形式で講演が行われることになっています。
テーマは
「デジタルバイヨンプロジェクト」
「こどもたちのためのサーチエンジン」
の二本立て。
前者はカンボジアのバイヨン遺跡をすべてデジタルデータ化しようというプロジェクトで、僕はあまり知らないので興味深いです。
後者が僕も関わっている、小学校の授業で使えるサーチエンジンを作るという話です。田中教授が京都市立稲荷小学校の先生方とトークします。一般参加者とのやりとりのある、インタラクティブな形にする予定です。
僕は「教授カフェ」という名称を強く推していたのですが、通りませんでした。
参加費無料・事前登録不要ですので、東京近郊にお住まいでご興味をお持ちの方いらっしゃいましたら、ぜひご参加いただければと思います。
デジタル知的資産の創造と学びの環境づくり 文部科学省 知的資産のための技術基盤プロジェクト 第4回展示会
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2007年02月15日
ブログから旅行情報を取り出すシステム
今日は修士論文の公聴会でした。修了された皆さん、お疲れ様です。
僕と特に関わりの深かった郡くんが研究の一環として作ったローカルサーチのシステム、なかなかよく出来ているので紹介します。京都への観光を計画している人は使えるかも。
地名をクリックすると、他の人たちがその前や後にどういった場所に行っているか、どういった関心を持って行っているかが分かる。ズームイン/アウトすると、寄り道候補も変わります。
・京都のラーメンマップやパフェマップを生成する 「Kyoto Times」
キーワードを入力して「検索」を押すと、その単語に関係する写真が地図上に並べられる。日付で絞り込むことも可能。(検索する場合は「全期間」にチェックマークを付けた方がいいです。)
いずれもブログから取り出した情報です。人々の旅行日記がこんな形で使えるとは!
Posted by taro at 23:05 | Comments (0) | taro's blog ℃
2007年02月10日
メカニズム・デザイン
昨年末の忘年会にて小山先生の奥さんがNTTと九大で行っていた研究について聞き、なかなか面白いと思ったのですが、その専門家である松原繁夫先生が今年から助教授として石田研究室に来られ、今週の専攻会議でお見かけしました。
どんな研究かというと、メカニズムデザインと呼ばれる分野です。僕は専門家ではないのでうまく説明できるか分からないのですが、個々の参加者(エージェント)が一定の基準(欲求)に従って行動すると前提した時、全体として最大の利益が得られるような全体の枠組み(ルール)をデザインすること。
極めて簡単な例を考えると、たとえば二人でケーキを切り分ける状況。どちらもより多くのケーキが欲しいとして、なるたけ手間をかけず、両者が納得の行く形で分けるにはどうしたらいいか。計りやものさしはその場に無いとします。
おそらく多くの人が使う方法は、一人がケーキを切り分けて、もう一人が自分の欲しい方(大きいと思う方)を選ぶ、という形ではないでしょうか。
適切なルールを作ることで、二人とも納得の行く結果が得られることの一例です。
もうひとつ、オークションのデザインというのがあります。Yahoo!オークションのように、値段をどんどん吊り上げていく方式はイングリッシュオークション(English auction)と呼ばれ、かなり普及しているのですが、なにせ落札者が決まるまでに何度も金額の上乗せが行われるため、時間と手間がかかります。
一方、公共事業でお馴染みの入札というのは、各人が希望金額を隠した状態で箱に入れて、一番高い値段を付けた人が落札するという仕組み。シールドオークション(sealed auction)と呼ばれたりするようです。これは一瞬で決着がつきます。
ダッチオークション(Dutch auction)というのは売り手が値段をどんどん下げていき、その値段で買ってもいいと思った人が宣言することで落札されるという方式。これも一瞬で決着がつくのがメリットです。
シールドオークションとダッチオークションの場合、「ライバルがどれくらいの値段を付けるだろうか」という憶測に基づいて金額を決めるため、落札価格が高くなりがちです。(売り手にとっては嬉しいことですが)。
ここで、ビックレーオークション(Vickrey auction)という、まだあまり使われていない方式があります。
各人が希望金額を隠した状態で入れて、一番高い値段を付けた人が落札するという所までは入札と同じですが、落札金額は落札者が入れた金額ではなく、二番手の人が付けた金額にしよう、という手法です。
奇妙な方式に思えますが、一定の条件が課されると、イングリッシュオークションと(ほぼ)同じ結果が得られるというのが面白い所です。そもそもイングリッシュオークションではどのように決着がつくかというと、最終的に二人が競い合い、どちらかがあきらめた時に終わります。最後の方では上乗せの金額がどんどん小さくなっていき、1円に収束するとしたら、落札金額は「二番手の人が付けた金額+1円」。つまり、ビックレーオークションの結果とは1円違うだけ。
競争者が三人以上いたり、商品が多数ある場合も考慮すると、それほど簡単な話ではないのですが、いろいろな条件や仮定を置くことでうまく機能することが証明できる。その場合、一瞬で決着がつくため、イングリッシュオークションよりも格段に効率がいい。だったらもっとビックレーオークションを活用してもいいのではないか。
こんな風に、多くの人々を納得させる仕組みやそれが成立するための条件などを考える研究を「メカニズムデザイン」と呼ぶようです。
その第一人者が横尾真先生であり、以前はNTTで研究されていたのですが、その後九大に移られました。小山先生の奥さんも横尾先生にくっついて九大に移り、博士号を取って今はポスドクをしているそうです。そして松原先生も同じグループから来られたのです。
ケーキの切り分けやオークションに限らず、いろいろな仕組みに使えそうなアプローチです。たとえば選挙とか人事評価とか社会保障とか。皆が納得することができて、かつ無駄のないデザインができるのではないか。
経済学に似ている所もありますが、現状を分析するのではなく、新しい仕組みを設計していくという点に特徴があるのでしょう。
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2007年02月05日
学年概念の超克によるいじめ対策案
今日は修士課程一回生の研究発表会というのがあり、専攻のM1学生全員がスーツ着てひとり八分ずつ進捗状況を報告し、それに対して教員がコメントを入れるという日でした。人数が多いので、2パラ(二つの部屋で並列に実施)です。
我が専攻にはアドバイザー報告という良く出来た制度があり、学生は自分の指導教官の他、二名の先生にアドバイザーになってもらい、年に二回、研究の進捗状況を報告するようになっています。通常、二名のアドバイザーのうち一人は専攻内、もう一人は専攻外、可能であれば学外の先生に頼みます。僕も何人かの学生のアドバイザーをしているため、彼らの発表を中心に聞いてまわりました。
そのうちのひとり、喜多研究室で情報教育を研究しているH原くんは学部生の頃は核融合の研究をやっていたそうなのですが、YMCAで子供達と関わるボランティアをしているうち、教育は非常に重要であると考えて、大学院から喜多研に来たそうです。
彼がYMCAの活動をしていて驚いたことのひとつが、そこにはいじめというものが存在しないように思えたこと。高学年が低学年の面倒を見るため、いじめのようなみっともないことはできないという雰囲気ができていて、非常にうまくいっていたそうです。
学校でいじめが起きるのはそこに自然な上下関係が無いため、自分より下のものを作りたいという欲求が働くのではないかいう仮説を立てていました。
ひょっとしたら人間は猫というより犬に近い生き物で、ある程度大きな集団の中に上下関係が無いと落ち着かないのかも知れません。
ではなぜ学校教育では学年単位で生徒を分けるかといえば、年齢によって理解の度合いが違うため、教える内容を変えなくてはならないからです。すべての学年に同じ内容を教えていたら、六年生にとって簡単すぎるか、一年生にとって難しすぎるかのどちらかです。
しかし、よくよく考えてみれば早生まれと遅生まれでは生まれた時期が一年も違います。それなのに同じ内容を教えている。
結局の所、教師ひとりに生徒多数という制約があるため、適当な範囲でまとめなくてはならず、一年区切りということになっているのだと思います。
そこで、今までのように一人の教師がクラス全員に教えるのではなく、コンピュータを使って生徒それぞれに最適な教材を提供できるようになれば、一年生から六年生までを縦割りにしたクラスなどが実現されるかも知れません。
(ただ、H原くん自身は生徒が黙々とコンピュータに向かって個別学習する方式は良くないと考えていて、教育現場で使われるコンピュータは「パーソナルコンピュータ」ではなく「ソーシャルコンピュータ」であるべきだという提唱をし、そのための実装を進めています)
ここでもうひとつ、僕がいじめを無くす案として考えてみた画期的な案が、学年の中に年長/年少関係を作ってしまうという方法。
つまり、現在の日本の感覚では学年がひとつ違えば先輩・後輩の関係になりますが、これを月単位まで分割してしまう。
12月生まれが11月生まれを「先輩!」と呼ぶと、「おう、どうした?」という返事が返ってくる。
学年単位で上下関係が決まることと同じだけの必然性があると思うのですが、どうでしょうか。
この「学年内序列関係」を小学校に導入することによって、ひょっとしたらいじめが減るかも、と思ったりしました。
こういう実験的な制度を導入してくれる学校が現れて欲しいと思います。
Posted by taro at 23:37 | Comments (0) | taro's blog ℃
2007年02月03日
今更「どどいつ」というものを知りました。
「ざんぎり頭を叩いてみれば 文明開化の音がする」
「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」
「土佐の高知の播磨屋橋で 坊さん かんざし 買うを見た」
「丸い玉子も切りよで四角 ものも言いようで角がたつ」
「上を思えば限りがないと 下を見て咲く百合の花」
どこかで聞いたことがあるこれらのフレーズ、すべて「都々逸(どどいつ)」というジャンルに分類されるということを最近知りました。
7・7・7・5 というリズムだそうです。
以下のページに載っているどどいつ、かなり面白いと思うものもあります。
Posted by taro at 23:46 | Comments (0) | taro's blog ℃