-->

« パソナの地下農場見学 | トップページ | ミリテク »

2006年05月05日

地下農場見学のあと

大手町のオフィス街の地下でパソナの農場を見学した後、参加してくれた人たちと一緒に食事に行った。

いろんな分野の人たち、しかもかなり面白い人たちが参加してくれたおかげで話が弾み、様々なことを聞けた。

以下、その時に教えてもらったこと。


◆大学で地球温暖化を研究されているK先生。

調査で最近までアラスカに行っていた。
一番近いスーパーまで1000キロという場所。
零下なのに、蚊がものすごく多い。アラスカは基本的に蚊が多い。
カモシカの赤ちゃんが蚊に血を吸われすぎて死んだりする。

白夜のため日が沈まないので、20時間ぶっつづけで調査する人とかいる。
娯楽が何もないので、休日はハイキングとか。
寒冷地のため、植物は50年で30cm伸びるくらい。
そんなのを踏みつけてハイキングするのはすごく気が引ける。

地球温暖化の原因がCO2だというのはまだ確証されたわけではない。
様々な調査によって検証していかなくてはならない。
ジェット機が高層大気に放出する水蒸気で温暖化をすべて説明できるという人もいるし。

「温暖化ガスがあるなら、冷却化ガスというのはないんですか?」と僕。
「ガスじゃないけど、エアロゾルというのは太陽光を遮断するので、気温を下げると言われている」

温暖化に関する調査は世界中あらゆるところで行われている。
普通にはあまり行けないところに行けるのがこの仕事の魅力。

「南極の昭和基地に行きたい!」と主張する僕とriri嬢に、
「昭和基地には芸術家枠というのがある。芸術家の人たちが南極の風景を絵に描いて残したりとかしてる」


◆写真家のriri嬢。

海外のギャラリーでは、オーナーとキュレーターという役割分担がある。
オーナーはギャラリーの所有者。
キュレーターは目利き。
良いキュレーターがいるかどうかで、ギャラリーの人気はほぼ決まる。
日本ではオーナーのおっちゃんがキュレーターを兼ねちゃったりしていて、
適当に作品を選んで展示したりしている。

日本と海外では、芸術作品につける値段が全然違う。

ここで、音大で声楽をやっていたyuko嬢がコメント。
「ホテルに声楽家を派遣する仕事も趣味でやっているのだが、
一流ホテルであってもびっくりするような安い値段を提示してくる。
申し訳なくて、紹介するのやめようかとか思う。
それでも一流ホテルで歌えるということで、みんな引き受けてしまう」

riri嬢の実家は焼酎の蔵元だが、40度というきつい焼酎を作っている。
これを作るのはなかなか難しく、度数が毎年違ってしまう。
なので、いつも手書きで度数を書いている。
焼酎好きに好まれている逸品だとか。「蔵純粋」という名前。


◆ウェブ制作の会社を経営しているyuko嬢。

経営者の仕事は基本的に、段取りすることである。
あの人をこれにまわして、この人をあれにまわして……。
と、日々パズルを考えているかのよう。

デザイナーに払う代金は、その人の経験に応じて決める。
安すぎたらモチベーションが下がるし、
最初から高すぎるのも問題だし。難しい。

今は6-7人でやっているが、それでもてんてこまい。
10人以上を直接動かすのは難しいと思う。
おそらく、中間管理職が必要になる。

仕事の上でもうひとつ大変なのは、クライアントからの細かい要望。
最近まで美容関係のサイトを作っていたのだが、
載せた写真に対して、「この皺とって」とか言われる。
それで苦労して画像処理ソフトで顔の皺を取ったりする。

食事している間もyuko嬢の携帯には何度も仕事の電話がかかってきて、しょっちゅう店の外に出ていた。
連休前に仕事を終わらせたいので、なおさら忙しいとのこと。


◆デイトレーダーのしんご氏。

最初の頃は6台のPCに囲まれて仕事していたが、
今ではこれまでに蓄えた知識をエクセルのマクロに組み込み、
自動的に売り買いさせているので、
普段はノートPC一台を使うだけで十分。

海外市場を扱っているので夜活動しているのだが、
市場が閉じる時に、すべて現金化する。
これだと価値変動がないので、安心して眠ることができる。

「業種とか、関係ないんですよね」とyuko嬢が訊く。
「関係ない。あがり方を見ているだけ。社会貢献性ゼロだね」
「まじすか」
「最初の頃は何かの役に立ってるんじゃないかとか、いろいろ考えたけどね。でも結局、ゼロだね」
「自分がその仕事に向いていると思うのはどんな時ですか」
「負けても淡々としていられるところ。始めたばかりの頃は負けるたびにびびってたけど、今は大丈夫」

と、淡々と語った。


◆厚生労働省で国家公務員をしているエヌ。

人材派遣業は戦後、暴力団の主要な活動のひとつであったため、禁止された。
山口組も元々は神戸で港湾労働者を派遣することでスタートした団体である。

派遣が行える分野は長らく限定されていたが、
昭和50年代からオフィスのOA化が進み、どうしても人材の派遣が必要となったため、
そのための枠組みが作られた。
そして昭和61年に新しい人材派遣の法律ができて、それ以降、規制緩和が急速に進んでいる。


◆監査法人に勤めるカツオさん。

監査法人というのは企業の会計を監査する組織であるが、
会社というよりは緩い繋がりでまとまっている。共同の事務所という感じ。
自分自身は主にコンサルティングをやっている。
民主党の政策を立案するシンクタンクのようなこともやっている。

監査の仕事では怖い企業を相手にすることも多い。
企業の人に、「ここは見逃してくれ」などと言われて百万円の札束を渡された同僚もいるらしい。

Posted by taro at 2006年05月05日 17:51

« パソナの地下農場見学 | トップページ | ミリテク »

コメント

手塚くんのまとめ能力に脱帽です。さすが、メモ魔。
あの夜は楽しかったよねぇ。
ちなみに、ギャラリーのオーナーというような意味で、ギャラリストって日本ではよく聞くけど、これはもしかしたら英語ではないのかも。
実際カナダやアメリカでは、ギャラリーのオーナーのことはオーナーとよんでいました。だから、まあ、オーナーとキュレーターだよね。ややこしくてごめん。

Posted by: 井上リリー at 2006年05月07日 02:39

補足、どうもありがとう。

ギャラリスト→オーナー、に直しました。

非常に面白い夜でしたね。

Posted by: taro at 2006年05月07日 08:40

コメントを書き込む



(←スパム対策です。アルファベット小文字(半角)でyesと記入していただけますでしょうか)


(コメントには表示されません。管理者(taro)にのみ伝わります)


プロフィールを記憶させますか?

(HTMLタグが使用可能です)